よくある質問

燃やすときの注意点は?

暖炉・ストーブを始めてお使いになる方のために、着火から消火までを順を追って解説します。

着火の前に

暖炉・ストーブの廻り90センチメートル四方より可燃物を片付けてください。煙突付近にある洗濯物やスプレー缶等も要注意です。

  • 煙突に腐食がないか、接合部にズレがないかを点検して下さい。
  • 台所などの換気扇は、ストーブの煙を部屋の中へ逆流させてしまいますので、必ず止めて下さい。

火災予防と火傷防止のため、暖炉・ストーブに付属された各社の「取扱説明書」や協会の発行する
安全のためのチェックリスト」を必ず読み、内容を十分理解してからご使用下さい。

着火

ストーブや暖炉にダンパーが付いている場合は全開にします。バルブ、一時空気取り入れ口等(一般的には下方に位置している)と二次空気取り入れ口等(一般的には上方に位置している)の両方とも全開にします。(自動式のものもあります)

着火の順序として、まず火のつきやすい紙(新聞紙等)を丸めてストーブ燃焼室の中心部におくか、着火材によく乾燥した小割りの薪や板等の焚き付けを小山状にかぶせ、紙や着火材に点火します。

煙突が冷えていると煙の吸い込みが弱いので、最初に丸めた新聞紙や着火材等で炉内から煙突を暖めておくと、薪への着火もスムーズです。

焚き付けに火が燃え移ってから、その上に少し太めの薪を2~3本追加します。薪に火が完全に燃え移ったのを見届けたら、一次・二次の空気取り入れ口等の開度を調節して希望の燃焼温度に近づけていきます。

消火

薪ストーブは機密構造になっており、一次・二次の空気バルブを全閉することで燃焼用空気が遮断され、やがて消火します。薪の分解燃焼中に空気を遮断すると、タール(クレオソート)が発生しますので、消火はどうしても必要のないかぎるは、完全に燃え尽きさせる自然消火法をおすすめします。

消火のために水をかけるのはやめて下さい。ストーブが熱変化で壊れてしまいます。

灰の処理

 通常私たちが燃やしている固体燃料の中で、薪からでる灰の量は最も少なく、薪の乾燥重量のわずか1%程度です。薪の燃焼のためには、常に2~2.5センチメートル厚位の灰床が有効ですが、溜まり過ぎた場合は取り除かねばなりません。通常一次燃焼空気は下方より取り入れますので、灰が溜まり過ぎると灰が一次燃焼空気の通路を遮断し、燃焼を妨げます。

灰受け皿の付いたストーブは火格子から灰を落とし、灰受け皿が一杯になったら取り除きます。
灰受け皿の無いストーブは、ドアを開けスコップ等で取り出します。取り出した灰の中には細かいおきが残っていたり、灰自体がまだ高温の場合があります。蓋付きの不燃の容器に移し、不燃の台か床の上で完全に冷ましてから処分するようにし、決して直接可燃の紙やビニール袋等に入れないで下さい。火災につながりかねません。

灰は完全に火種が消え、完全に冷えきったことを確認してから最終処分して下さい。灰は良好な土壌改良材となります。

薪ストーブ、暖炉の取り扱いの詳細については、メーカーや専門業者にお問い合わせ下さい。

 

燃焼の3要素

  • 燃焼………………十分に乾燥させた薪
  • 空気(酸素)………一次・二次空気・ドア・空気取入口等
  • 温度(着火温度)…焚き付け・おき・着火材等

 

薪の燃焼過程

焚き付けや着火材等による点火後は、以下の3段階の燃焼過程をたどりこれが繰り返されます。
薪は燃焼経過とともにその量も形状も変化しますので、効率よく燃焼させるためには、それに応じた取扱者の監視と工夫と手助け、つまり空気取入口等の調整が必要であり重要なのです。

■第1段階……………薪の含有水分の蒸発
■第2段階……………分解燃焼
 
含有水分の蒸発後、熱分解により可燃ガスが発生。
 
そのガスが着火温度に達し、空気中の酸素と反応して炎を出して燃え熱を出す。
■第3段階……………おき燃焼(表面燃焼)
 
薪の可燃性ガスの放出後、残った炭素が赤熱となり炎を出さずに燃える。
 
おき燃焼の時はきわめて少ない空気量で燃えます。

 

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